お久しぶりです、神凪です。
新年あけましておめでとうございます!
(明けてそうそう帳の暗い制作秘話なのが申し訳ないです)
てなわけで本日は追憶編の帳の制作秘話について語りたいと思います!
※制作秘話にはネタバレを含みますので追憶編を攻略後に読んでいただくことを推奨いたします。
追憶編をかくにあたって
メインヒーローなところもあり、物語の核的存在でもあったので気合いをいれてかきました。そのおかげで収まりきらず二話構成になってしまったが……
この話は二話通して『愛』をテーマにしてかきました。
ここで帳に感情移入して頂けた方もいるのではないでしょうか。
正しい愛ってなんだろう、何を持ってそれを愛と呼ぶのだろうと少し考えるような話になるよう目指しました。
帳の幼少期
あの時代のお金持ちなら案外普通かもしれませんが、彼はかなり過保護な環境下で育っています。
当時は勉強もできてご飯も満足に食べられて病院にもいけて温かい布団に眠れるなんてこの上ない幸せだったでしょうが、それが普通の彼にとってはその上に重なってくる勉強や習い事や親からの期待、体罰が非常に辛かったでしょう。
帳の両親は帳を愛してはいます。ですが「跡取り」として見てる割合の方が高いです。両親も政略結婚の為、愛情よりも家の存続に目がいってしまったのでしょうね。
その為、彼は異様に「己を見てほしい」「認めて欲しい」という感情が強いです。
主人公に出会った時も、彼女が蝶を可愛いと、自分の好きな物に同じ感情を持ってくれたところから恋が始まってます。
そして彼の性格ですが、当時の主人公が言っていた「勉強が出来て、足が早くて、元気な子」という好みを信じて形成されたものです。
この小さい子独特の好みを今もそうであると信じて生きてきています。とっても純情です。
主人公がそれを好みだと言わなければ鏡太郎みたいな大人しい性格になってたかもしれません。
ちなみに主人公はこの当時の記憶はほぼ忘れています。可哀想に……
小噺
途中にでてきたヘルマン・ヘッセの車輪の下ですが、本当は少年の日の思い出を使いたかった背景があります。
蝶にまつわる話なのでモチーフにもあってるしいいなと思っていたのですが昭和に作られた話なので断念。(ゆーて車輪の下とかも原著は大正で翻訳書は昭和だったりするが!)
それに少年の日の思い出は国語の教科書にのっているので、知名度も高く使いたかったんです。
帳の利き手
気付いた方もいらっしゃるでしょうか?元々帳は右利きで描写されてますが、エンド2のラスト、銃を持つシーンだけは左利きで描写されてます。作中内に書いてあった''力を入れる場面では左手を使いたい''が丁度エンド2の時だったのでしょうね。
ちなみに銃も習い事のひとつにあったので、彼は右でも撃てると思います。
実質両利きです。強い。
帳ルートのその後
唯一のハッピーエンド、帳ルートです。全て見るとメリバにも見えなくもないですね。
彼は見えない鳥籠に主人公を閉じ込め、二人きりの世界を作り出しました。
もちろん、彼はこれが異常なことだと分かっています。自分は普通ではないとも気付いているでしょう。浮気をしている父親がいる為、絶対に父親みたいにはならないという戒めもあるのかもしれません。それに彼が教えて貰った「愛」は己の部屋に一人閉じ込められることだけです。
けどその異常な感情を主人公に言ったりはしません。影で死ぬほど努力していることも格好悪いので言いません。
ただただ純粋に主人公に好きになってもらいたいというだけの可愛い男の子です。
唯一のバッドエンド
帳にとって唯一のバッドエンド『花は口ゆえ蛇に呑まるる』という八尋ルートで見れるエンドがございます。他は主人公が生存してるのでどうとでもなるのですが、このエンドだけ主人公が亡くなってしまいます。
好きな子が見る影も無くなってたら多分彼は後追いしますね。折角前回深海が絵を描いてたので自分も描きました。もっと可愛い絵を描きたかったんですがこれしか思いつきませんでした。すまねぇ……
余談
私の担当キャラだけなんですけど、実は瞳の中にそれぞれのテーマカラーが入ってたりします。帳は自分と主人公の色(青ピンク)が目にアクセントカラーで入っています。主人公もデフォルトだと帳と同じく青ピンクです。
八尋は入ってません。わざとです!笑
彼は色が入るような男じゃないです。
ですが、八尋ルートのラスト、スチルの主人公には緑色のアクセントカラーが瞳に入ってたりします。私が担当させていただいた鏡太郎ルートの結婚式のスチルにも鏡太郎に赤とピンクのアクセントカラーが入ってたり……
細かい要素ですがこんなことして遊んでました(?)
最後に
如何だったでしょうか。
帳についてはメインヒーローなのもあり作中で殆ど語り尽くしている気がしますが、これを読んで帳のことをより好きになっていただけたら嬉しいです。
そしてデヰツァの幕切れを最後までプレイして頂き本当に有難うございます!
ここまで来れたのも皆様の応援のおかげです。深く、深く感謝致します。
次回作も鋭意制作中ですので、今後とも、デヰツァの幕切れ並びに神海処を宜しくお願いいたします!
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